白蓮れんれん (集英社文庫)



白蓮れんれん (集英社文庫)
白蓮れんれん (集英社文庫)

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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大半を立ち読み、そして買った



この本はすごい。現代でこそ知る世代が減ったけど、大正時代最大級の恋愛事件「白蓮事件」を扱った小説と読み物、研究文献は、あれこれたくさん出ている。いわば、手垢がつきまくったネタなのだ。

 事件に好奇心を抱いた一部の人は、今も事件の細部まで知っている。

 この耕し尽くされたネタを、関係者への聞き取りや取材を通じて、事実を拾い集めただけでは、小説にならない。

 小説は、恋が成就したあとの過酷な現実も描いていた。駆け落ちしてすんなりと新しい生活を始めたのではなく、会えない状態がかなり長かったこと。使用人に囲まれていた生活は一変し、自分で炊事洗濯をする白蓮。そして、宮崎龍介との愛の結晶だった、その子どもが、特攻隊員として配属された鹿屋で戦死していたこと。

 多くの人の記憶は、「愛人と駆け落ちして恋を貫いた」ところで止まっていた。 小説はその先を描き、しかも、資料や聞き取り調査による事実に押しながされることなく、小説としての面白さを備えていて最後まで緊張をゆるめない。

 知っている人が熟知するネタに挑み、小説として読ませる!林真理子さんの創作力の大きさに感動する作品です。

最近のものより

林さんの作品では、こういった歴史小説のほうが好きです。最近の小説はお手軽に読めるけど、結局後味は同じ。「ミカドの淑女」や「女文士」みたいな作品をまた読みたい。

大迫力の恋愛物語

林真理子さんのエッセイが好きで、愛読していました。
只、小説となるといまいち入り込めず、
ちょっと敬遠していましたが、
ある時、人から借りて読んでみたところ。。。

その文才にビックリ!
あっという間にその時代に入り込んでしまいました。

膨大な資料、実在した人物の手紙を参考に
時間をかけじっくり練りこまれた素晴らしい歴史作品です。
この本で、林真理子さんに対する見方ががらっと変わりました。

柴田賞受賞も納得です。




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