初心者にも懇切丁寧でありながら奇抜。
まず、全体的なつくりとして、 カラーなので、墨の濃淡が見えやすいこと、 作者の画集にならず、どれも描き方をしっかり載せていることが特徴です。変わっていると思った部分はけっこうあって、 たとえば、点だけで描ける鳥と枝とか、 クレパスや紙の皺、スプレーを小道具として水墨画を描くという、 著者の発想の柔軟さにおどろかされました。 子どもから大人の顔の描き分けには、 目と鼻と口の距離を変えていくことで簡単に描けるという実践のページがありました。 そこでおもしろかったのは、 神様の顔は、子どもの丸みと輪郭に、老人のしわを入れたものだという部分。 無邪気でありながら、幾年月を重ねている神様の表情をうまく解説されていました。 年賀状に使える簡単な干支の絵はちゃんと入っていますが、 後半の旅先の風景画が、 「わたしも旅に出て描きたい」と旅情をかきたてます。 それも一つひとつ順を追って描き方を公開してくれているので、 初心者にもすぐ始められるような内容です。
池田書店
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